初めましてのニューカマー 書いた人:片山泰宏
初めまして!
新たにデモンパラサイト班としてお仕事させて頂くことになった、片山泰宏と言います。
同じグループSNEで制作されたロボットバトルTRPG『エムブリオマシンRPG』でワールドデザインなどをさせていただいていましたが、この度こちらにも参加させて頂くことになりました。
今後ともよろしくお願いします。
さて、ご挨拶はこのくらいで済ませて、そろそろ発売間近の新サプリメント『デモンパラサイト異聞 鬼御魂(以下『鬼御魂』)』の話でも。
『鬼御魂』はそれ一冊でも楽しめる、独立型サプリメントとして製作された、現代アクション伝奇RPG。
古くから連綿と続く、退魔の力を持った〈覚醒者(アライズ)〉たちと、悪鬼や妖怪と呼ばれてきた〈荒神憑き(ヴィシャス)〉との戦いを描く、これまでとは一風変わった『デモンパラサイト』作品です。
その『鬼御魂』の制作途中でのこと。
だいたいデータや掲載するサンプルシナリオが出来た……というところで、その原稿の束をポン、と力造さんから渡されるオレ。
力造「片山ー。ちょっとテストしたいんだ。これで1回、遊んできて」
片山「お、マジッスか!?」
力造「おう、頼むわ(ニヤリ)」
片山はプライベートでも週2のセッションは欠かさない、もう手の施しようのないTRPG患者。内心ガッツポーズです。
その時の力造さんの、不敵な笑みの意味も知らずに。
片山「さー、やるぞやるぞー。今回のは、今までのデモンパラサイトとはちょーっと違うからなー」
プレイヤー達「おー!」
片山「この『鬼御魂』というのは……(解説開始)」
プレイヤー達「(片山の説明をてきとーに聞き流しながらデータを見て)おぉ、〈鬼御魂〉って新共生生物か? こいつら強ぇなー! さっさとキャラメイクしよーぜ!」
片山「……ガッデム(ちくしょう)」
片山も含めて、周りの人間はデモンパラサイトをやりつくしたクドいゲーマー達。
すぐにデータを読み込んで、ニヤニヤしながらゲーム開始。
……その2時間後。
プレイヤー達「ギ、ギヤー! な、なんだこりゃあ!?」
片山「…………(ダラダラと全身イヤな汗)」
プレイヤーA「て、敵強ぇぇぇ!」
プレイヤーB「ちょっと待て、こっちの火力は前(従来の悪魔寄生体)より明らかに高いのに!?」
プレイヤーC「ヒ、《肉体修復(ヒーリング)》はどこだぁぁぁ!?」
『鬼御魂』のバランスはちょっぴり過激。PCもエネミー達も、火力重視の前のめり仕様。転ばぬ先の杖であるところの《肉体修復》も綺麗さっぱりカット。 その代わり〈奇魂〉というプレイヤーを強化する特別な武器が初めから装備されていたりして、攻撃力が高いのなんの。
GMやってる片山も初めは「ヤバイ!」と思ったものの、次第に計算されたカツカツ感が段々楽しくなってきて……
片山「け、けけけけけ! みんな死ねぇぇぇ!」
プレイヤー達「ギ、ギヤー! じゃあこっちは暴走じゃあ!」
片山「ギャーー!!」
結局、初めてということもあり、敵の強さを測り損ねたPCたちは――4人中2人ほど暴走して、ようやく〈荒神憑き〉を屠りましたとさ。
後日……。
片山「ってなわけで、とんでもねー目に遭いましたよ。いや、遭わせたんですけどね」
力造「お、狙い通りやなぁ。ご苦労さん、カッカッカ!」
片山「バランスかつかつですけど……これでいいんですか?」
力造「かまへんかまへん。戦闘は鉄火場になってナンボ。強い敵ブチ倒した方が盛り上がるやろが?」
片山「……(恐ろしい人だなぁ)そういや、エネミーのデータ作ったの誰でしたっけ?」
力造「大井(雄紀)君やなぁ。あれはさすがに気ィ狂っとるわ(注:褒め言葉)。初期作成だと結構危なかったやろ? カッカッカ」
片山「……(でもんぱ班……恐ろしい所に来てしまった)」
『鬼御魂』はバトルジャンキー大満足の劇薬!
タイトなバランスなので、用法に注意しながら、ガンガン熱くハードなバトルを楽しんでくださいね!