ロクロウくん、語る・その3 書いた人:ロクロウのプレイヤー
最初は、このリプレイは、未熟なASSドライバーの成長物語なんじゃないのー、ロクロウは、そのための糧ですよー、とか言っていたのですが。
とか言いながら、いろいろと設定をしこんでおりましたので。
本編では、なかなかに美味しい立ち位置をいただきまして、ありがたいことでした。
Sなイメージなのですがプレイ的にはむしろ「飄々と」という言葉が似合うまつりさんといい、ハードボイルドを貫く武藤のおっさんといい、いっしょに遊んでいて、小説の一本もでっちあげたくなるキャラたちでした。
というわけで、非常に楽しく遊ばせてもらったので、しばらくして、続編がプレイできるって聞いた時は、よっしゃあ! って感じでした。
以下、ほんのわずかですがネタバレします。
なにせ、あこがれの8レベルに到達できます!
そこか!
そこですとも。
何故、8レベルがあこがれなのか。
なんと! ミュータントだけは、そこで四つ目めの共生武装が手に入るからです!
本来の悪魔寄生体のようにデュアルパラサイトのできないミュータントですが、それに代わる、いえそれ以上の能力拡大をもたらしてくれる、それが「最大で四つの共生武装を獲得できる」というこの特性。
起動した瞬間、何もしてないのにエナジーが12点も減るバカバカしさ(笑)。
他にも、ちょっと定石と違う成長をしてみたり。
もちろん、他のPCたちも、それぞれに強くなって、さらに互いを補いあうことが可能になってます。サイボーグとASSは、幅広く特殊能力が獲得できますし、悪魔憑きも8レベルになると、いろいろ成長の選択肢がありますからね。
そして、最終能力もさらに強力に!
なんかもう、仮想したコンビネーション技が成功すると、敵全体に100点くらいダメージいくよ、みたいな(かなりサバ読んでます)。
最初の戦闘や次の戦闘とか、もう!
「わはははは、こんなに強くていいのか、わしら」
「力がすべてのこの島こそ、オレたちのために用意された約束の地」
とか、そんな勢い。
あ、今回の続編は、悪魔憑きがその本性をあらわしたまま、生きていられる唯一の場所「ヘルオンアース」が舞台なんですよ。
もう、闇に隠れてコンビニ弁当をあさらなくても、堂々と買い物できるのです、ムリに変身しなくても!
でも、ホームレス中学生が、じつは性格にあってるロクロウだったりしたんですが。
今回はロクロウくんの前にも、新たなヒロインが登場してくれてですね。
前回は「社会からはぐれた、モンスターと人の狭間」とか「復讐と人の優しさの間で揺れる心」とか、そういうところを演じたいなーとか思っていたわけですが(できてたかどうかは読者のみなさんにおまかせー)、今回は、なんというか。
思春期大爆発?
みたいな?
といっても、なんせ舞台が舞台なので(笑)。
でも、がんばったですよ?
し~か~し。
調子ぶっこいていた我々の前に、あらわれる強敵。ぶほ! GM、それはない。それはないわああああ。
「死にます、もうすぐ死にます」
「……ははは、もうあかん。自我がへずれる~(削れるの大阪下町方言)」
「ちょ、まてや。その属性だけはあかん言うたやろ」
「次のターンは生きていれば、なんとかなる可能性はあります。出目次第で」
という阿鼻叫喚の地獄絵図。
あんだけ、ギリギリの楽しい戦闘は、ちょっと久しぶりだったかもしれません。
し~か~も。
1回だけじゃねええええっ??
というわけで、ラストでは9レベルPCによる、高レベルバトルが繰り広げられます。
一手間違うとどうなるか。
つかなあ……間違ったなあ……あれは……。
暗黒の島での、スレスレ限界バトル。
もっぺん遊びてえ、と叫びたくなる楽しさを、共有してもらえると嬉しいです。
GM、がんばってリプレイ書いてますので!
ロクロウくん、語る・その2 書いた人:ロクロウのプレイヤー
というわけで、最初のセッションに挑んだ私たちなんですけど。
最初のうちは、まだなかなか、お互いのことがわかりません。
いや、ロールプレイについては、はじめっから、やりすぎなくらいに、ぶっとばしているわけなんですけどね。
何をしようが、どういうネタをふろうが、まあウケてくれるだろうという信頼感があります。
よし、いいぞ、すっとばせ。好き放題言え。お前の物語はオレがまとめるから、ヤツのエピソードをキミがつなげ、てな具合な信頼感が。
プレイヤー間には。
ありましたが。
ゲームマスターは……どう思ってたんでしょうね。きっと、今度、このブログで語ってくれるでしょう。
じゃあ、何がわからないかというと。
戦力。
ロクロウのぼくは、ゲームマスター数回とプレイヤーが数回という浅いデモンパ経験。あとは、プレイヤーが2度目か3度目と、プレイヤーでけっこう長いキャンペーンをこなした経験者と、デモンパの酸いも甘いも噛み分けた熟練者。
PCのデータはわかっても、そこにプレイヤーの戦術の好みが組み合わさったスペックまでは、見切るにはちょっと時間がかかります。
……そのわりには、なかなか頑張ったと思う第一話のバトルだと自画自賛したいです。【催眠音波】は、じつにいい能力ですね。低レベルでも最後の最後まで使える、すごくいい能力。あ、デモンパは、1レベルや2レベルの能力が、なかなか死に能力にならないのが、ゲームの特性だったりするんですけど、もともと。
ともあれ。
プレイが進んでいくうちに、どんどん、みんな自分の能力を把握していきまして。
コンビネーションが、だんだんヒドい(GMにとって)ことになっていきました。
敵をコントロールして、戦場の状況を操作するロクロウ。
味方強化と回復で、(ある意味で)すべてを支配するまつり。
ぎりぎりまで自分を絞りこみ、安定した爆発力(矛盾してるなあ)を誇る固定値の鬼、武藤。
そして、ダメージのメイン供給源であり、最後まで立ち続ける……はずの……歩。
……そのはずなんですけどねえ。倒れるんだ、このひと。
いや、むしろそこが歩ねえちゃんのいいところ、ヒロイン属性! なんですよ?
……たぶん。
ともあれ「ダークヒーロー」という、デモンパの、これまで、あまりクローズアップされなかった一面をきちんと見せた、陰謀渦巻く、密度の濃いキャンペーンでした。
リード&リードに掲載された番外編も含めて、それこそ3倍くらいの長さでじっくり遊んでもよかったなくらい。
あ、みなさんは、ぜひ、これを参考にそのくらいにたっぷり遊んでみてくださいねー。
ロクロウくん、語る・その1 書いた人:ロクロウのプレイヤー
みなさん、はじめまして。
で、いいのかな?
ロクロウのプレイヤーです。
デモンパラサイト・リプレイ『異形たちの街角』に登場したPCの、ロクロウです。ミュータントです。ミュータントだもんだから、ネーミングはロクロウにしました。わかりやすいね♪(<全然わかりやすくない)
好評をいただいたそうで、なんとこのたび、同じPCが再登場するリプレイが出版されることになりました。
その名も『異形たちの煉獄』です。
という話は、発売中の「Role&Roll・vol65」でも、歩ねえちゃんと武藤のおっさんがしてますけどね。
せっかくなので、前のリプレイの裏話とかしに出てきました。
もー、長いことブログ。更新されてないですからねー。その間に『異形たちの街角』が出たり、サプリメントの『ディアボロス・エヴォリューション』が出たり、そして『極道☆キラリ』の3巻も出たりしてるんですよー。
もしも、そんなの出てるのしらなかったぜー、という方がいらっしゃったら、本屋さんに走ってくださいねー。
さて『異形たちの街角』の話です。
セッションに参加する時に聞いたのは、『ディアボロス・コーポレーション』でくわわった、ミュータントとサイボーグをPCにして、さらに、その時点でまだリプレイにPCとして登場していなかったASSドライバーもPCにして、いろいろな立場のキャラが共闘する話ですよー、ということでした。
それを聞いて、興奮するプレイヤー一同。
おもむろに(ゲームマスターの首根っこつかんで)「レギュレーションは?! 何レベルではじめるの?! 経験値玉はどのくらいもらえるの?」
ぎゃあぎゃあぎゃあ。
ASSドライバー、いいよねえ……G3……いやG4って手もありますよね。
サイボーグ……それも燃えます。頭脳だけが生身とか、むしろオーソドックスなSF路線で……。
ですが。
ミュータント。さまざまな悪魔寄生体のつぎはぎ……キメラ的存在……変形する肉体……すなわち魔獣! これだ! これをやる! 目をぐるぐるさせながら吠える私。
でも名前はシンイチではないんですけどねー(わかってもらえますか、このネタ。プレイヤーの半分はついてきてくれなかったですが※)。
なおかつ、ぐだぐだとー。
ミュータントをサイボーグにして、新人類は名乗れないのか、ですとかー。
サイボーグがASSを装着すると、オートバイに乗った改造人間が完璧再現じゃね、ですとかー。
そんなバカ話をしつつ。
それぞれの、ゲーム的な役割を考えて、さらに四人がキャラを煮詰めていって、あの面々ができあがったわけです。
※ 結局、性格とかはまるで違うものにしましたが、イメージソースは石川賢の名作『魔獣戦線』だったんですねー。あと、ロクロウという名は、ミュータントといえば「サブ」か「渡五郎」という石之森章太郎信者設定からだったのです。
来たぜ、コーポレーション! 書いた人:片山泰宏
早くッ……!
早くッ…………!
と、指折り数えること幾とせ。
やっと出ました、『ディアボロス・コーポレーション』!
諸般の事情で少々お待たせしてしまいましたが、その分新しい要素は盛りだくさん!
隅から隅まで、お楽しみ頂けるとありがたいです。
と言うわけで、今回はストレートに宣伝です!
ウリそのいちー! ミュータント!
今までリプレイやらノベルシリーズやらで悪役として君臨してきた製薬会社、大友製薬が作り上げた人造の共生生物、それがミュータントです。
平たくいうと、クレイモアとかブリガンダインとか、天然モノの共生生物のいいところを集めて、サイコーの共生生物を作ってみました! という連中です。
作ったばかりのPCで、《生体武器(※1)》を作って《無重力運動(※2)》とかできちゃうぜ! その代わり、人間の姿に戻らなくなっちゃったけど、いいよね! そんなステキ生命体です。
身内のテストプレイでは……
片山「……というのが、ミュータントだ」
友人T「なるほど、良く分かった。じゃ、追加の職業パック見せてくれ。動物のを」
片山「動物? ……ほい」
友人T「おい、おかしいぞ!」
片山「テンション高ぇのう……どうした?」
友人T「亀がない! あるはずだろ、亀は! ミュータントなんだから!!」
片山「リキさん直伝リキゾウバスター!(ドグシャ!)」
……と、まあイマドキの若者には分からないやりとりもありましたが(知りたいひとは「亀忍者」で検索してみよう!)。
そんなミュータント。大友製薬の企業工作員として、悪に走るもよし、セラフィムと仲良くケンカしながら共闘するもよし、はたまた会社からの脱走者として明日無き道を行くもよし。
きっと皆さんのデモンパライフに一石を投じること間違いなしですよ、ダンナ!
ウリそのにー! サイボーグ!
ミュータントと並ぶ、今回の目玉!
アメリカの軍産複合体、アレスが生み出した機械化兵、それがサイボーグです。
しかも、手足だの眼だのには留まらない。PCのサイボーグとは脳と脊髄を残し、全部まるっと機械の身体になってしまった連中なのですよ!
フルボーグですよ! 公安9課な強者やら、ガンスリンガーなガールやらがやれるわけですよ!
サイボーグは、“悪魔憑き”や“AAS搭乗者”のように、〈悪魔化〉や〈電装化〉をしません。なんと、常に“悪魔憑き”が〈悪魔化〉しているのと同じように、能力値が上昇した状態で歩き回れます。
ただし、判定ダイスは2Dスタート。これがつらい。
しかし、強力な《兵装》の数々は、製作班屈指のデータ中毒者、DMO(Death Master Ooi)と異名を取る大井雄紀をして、「やり過ぎちゃうんかコラァ!」と言わしめたシロモノ。その瞬発力は、“悪魔憑き”をも凌ぐ!
彼らを相手取るGMは、エネミーの【エナジー】を高めにしておくといいかも? というほどです。
人間の姿で“悪魔憑き”を圧倒するも、実は“悪魔憑き”以上に人間から遠い存在。そういう意味では、ロールプレイも“悪魔憑き”とは異なった演出が可能になること、間違いなし!
ミュータントもサイボーグも、実にアンチヒーロー、ダークヒーローとしての側面を強化してくれることでしょう。
そんな彼らを製作していくなかでは、様々な出来事がありました。
たとえば、こんなこと。
ミュータントとサイボーグをあーでもないこーでもないと作り続け、ついにテストプレイにこぎ着けた、その日……片山は風邪でぶっ倒れていました。
いや、実際には、その日の前から風邪は引いていたのですが、無理に仕事を続けた末、外出できる体力を既に使い果たしていたのです。
片山「すまんのう大井くん。そういうわけで、あとは、任せ……た……(がくっ)」
DMO「片山ーーーーー!(俺に押しつけやがって的な意味で)」
と、データを渡し。
テストの方はDMO大井にお願いしました。
同僚への申し訳なさと、これでゆっくり休めるんだね、というネロ少年的な思いをミックスしながら、片山は布団との蜜月に入りました。しあわせ。
――――そして、後日。
大井「あ、もしもし? テストの結果で色々分かったんで、データの修正頼みますわ」
片山「修正が来ましたか……了解ッス。なんです?」
大井「ミュータント、1LVから《連続攻撃(※3)》できるようにして下さいって」
片山「ブゥーーーーーッ!?」
大井「あと、サイボーグは【エナジー】の増強と、ダメージをもうちょい強化ですって。ヨロっ☆(ブツッ)」
片山「…………。」
いったい、なにをしたんだいDMO。
また、作ったエネミーでPC虐殺でもしたのかいDMO。
ともかく、追加、修正、調整とした結果、なんだかミュータントとサイボーグはとっても強くなってしまいました。
まぁいいか、楽しいしね! きっとみんな、喜んでくれるハズ!
他にも、追加された共生武装や職業パック、アレス製の様々な特殊所持品やミュータントの実験体などの新エネミーたちなど、盛りだくさんの内容となっております。
皆様のセッションがこのサプリメントによって、更に豊かになることを祈っております。
破れた手術着1枚の、半泣きの女の子が目印です!
よろしく!
※1……クレイモアの《特殊能力》。体内から剣や槍などの武器を生み出すカッチョイイ能力。
※2……ファランクスの《特殊能力》。アクロバットな動きで敵を攻撃する能力。
※3……1ターンに2回攻撃できる、とても強力な能力。“悪魔憑き”は4レベルから取得可能。ちなみに、ミュータントに実装されたのは、ちょっとだけ違う能力。
剣姫照魔伝 プレイヤーをつのるの巻 書いた人:友野詳
はい、ふたたび友野です、まいど。
源平鬼御魂、リプレイが書かれるまで篇の続きでございます。
さて。
背景となる時代は決まったわけです。
次に相談するべきは、誰をプレイヤーとするべきかでしてね。
ここで。
わたくし、友野には一つの案がございました。
打ち合わせ中、北沢、田中、力造の面々をぐるりと見回して、こう提案をばいたすわけでございます。
「きみらをプレイヤーにしてセッションをすれば、面白いものができる。それはわかっている。けどな、それでは……『挑戦』がない。わしはそう思うのや」
「ちょ、ちょっと待ってください、友野さん。鎌倉時代を舞台にしたTRPGは、すでに充分な挑戦なのでは?」
もっともな意見です、北沢くん。
「いや、企画としてはそのとおりなんではござるがな。むしろ、語りべとしてのワシ自身への『挑戦』ととってくれい。わがままを言うが、ひとつ腹案がある。おのおのがた、ここは一つ、わしにまかせてはもらえぬか」
「なんで時代劇口調」
そりゃ時代劇だからやがな、田中くん。
さてそこで。
彼らの注視の中、携帯を取り出して、おもむろに連絡をとる友野であります。
ぴぽぱ。
そしていきなり、腰が日本海溝くらい低くなります。
「あ、もしもしぃ~? グループSNEの友野詳でございます」
ぺこぺこ。
「お世話になっております。いま、お電話よろしいでしょうか? 先日は酒席でご一緒させていただいて、たいへん楽しく。はい、こちらこそ。ところで、あの時に機会があればセッションに参加していただけると……はい、はい。そうなんです、機会ができまして。じつはリプレイにプレイヤーとしての参加をお願いしたいのですが。え! 引き受けていただける? ありがとうございます。では詳しいことはまた企画書をメールさせていただきますので」
緊張しまくって電話している私を、珍獣のように見つめる一同。
「あの、友野さん、どなたに?」
「うん。鈴木銀一郎先生」
「「「どばぶしゅーーっ」」」
三人そろって盛大に耳血と鼻血を噴出。
それも当然でしょう。
アナログゲーム界の最長老、鈴木銀一郎先生。
我々全員、安田均ボスの書いたものと鈴木先生のお書きになったものを読んで、ゲーマーとして育ってきたのでありますからな。
「えーと、あと何人か候補いるけど、ちょっと待ってくれる?」
「いや、友野さん。我々、すでに満腹なのですが」
さてさて、さらに数日後。
「あのう、友野さん。他のプレイヤーさんはどうなりました? 鈴木先生がいらっしゃるとなると、太刀打ちするにはかなりの方でないと……」
「うん。そう思って、F.E.A.R.の鈴吹さんに電話してんけどな」
「「「ぶしゅーーっ」」」
同じリアクションは工夫がないですぞ、諸君。
「そっちで、誰かええ人、推薦してもらえん? って頼んだら『なぁに言ってんの。友野さんのリプレイなら、オレが行くよーっ』って言うてくれはってな」
「「「どぶしゅーーっ」」」
三人、死屍累々。
西のSNE、東のファー・イースト・アミューズメント・リサーチ。
自分たちで言うのも口幅っとうございますが、TRPG界では並び称されるデザイナー集団です(むろん、他にも多くの優れたデザイナーさんたちがおられるのですが。フォローフォロー)。
そのF.E.A.R.の社長であられ、トーキョーNOVAやブレイド・オブ・アルカナのデザイナーでもある鈴吹太郎さんは、同社設立当時に出会って以来、友野とは切磋琢磨するライバルにして親友。
鈴吹さんはF.E.A.R.でデザインされた多くのTRPGのリプレイにおいて、珍妙な、もとい、奇天烈な、もといユニークな(このへんにしとこう)プレイヤーキャラクターを演じておられます。
出血多量で気を失いかけた三人が立ち直ったころを見計らって、私は言った。
「あとね。女性プレイヤーも欲しいなぁと思て。んで、深沢美潮先生にお願いしてしまいました」
「「「どばぶしゅーーっ」」」
うむ、生死判定には成功するのですぞ、諸君。
ライトノベルというジャンルを成立させた作家を五人あげろといって、入らぬわけのない〈フォーチュンクエスト〉の産みの親。何がすごいって、ライトノベルの草創期からはじまって、まだシリーズは大人気継続中なんですよ?
すげえ。
深沢先生の代表作である〈フォーチュンクエスト〉も、ご存知のようにTRPG化されていおります。もちろん、深沢先生御自身もTRPGにボードゲームと、ゲームが全般に大好きなお方。
SNEのメンバーとも何度か卓を囲んだことのある仲良しではあるのだが。
でもやっぱり、ビッグネームの大スターなので、リプレイのプレイヤーさんをお願いするというのは、いや我ながら。
「友野さん……チャレンジャーですねえ……」
もちろんですとも。
ものごとは、何にせよ、つまらないより面白いほうがいいに決まっているのです。
かくして、忙しいお三方の都合をくりあわせていただき、某月某日(バラすと、そんなスケジュールでっ、とあちこちに波紋を投げかけそうなのであえて伏せる)、セッションとあいなったので……。
「友野さん、友野さん、もう一人くらいプレイヤーがいたほうがいいんじゃ」
「そうですね。ルールのわかる若手とかどうです?」
「デモンパ班には片山泰宏と大井雄起という、いきのいいのがおりますが」
「……そうだなあ。片山も悪くはないけど、今回は、大井にしておこう」
「ほう、それはなぜ?」
「だって、やつ、うちの最年少やん。というか、たぶん業界最年少。最年長の鈴木先生がいてはるから、リプレイで最もプレイヤー年齢差が大きくなるはず!」
「「「そんな理由かーい!」」」
そんな理由です。
うふふ、小学生がプレイヤーの『ピーカーブーリプレイ』でも、年齢差はこれより小さいはずだ! (笑)
ということで。
このすごいメンツで、どのようなセッションが繰り広げられたのか。
それはぜひ、本編をお楽しみください。