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グループSNEのオリジナルTRPG「デモンパラサイト」、そして新作「パラサイトブラッド」についてのあれこれ。
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 日付をまたぐ微妙な時間に更新しているので、一応毎日更新していてもカレンダーが歯抜けに……

 モニターが猛烈な熱を放っているのに、エアコンなしでがんばってる北沢慶です。こんばんは。

 さて、昨日は〈DUST〉について紹介してみました。
 今回も、その続きといった感じです。

 〈DUST〉の細かいことについては、R&R69号にわりと書いたので、詳細はそちらを見てもらうとして。
 ここでは〈DUST〉と副業について紹介してみます。

 〈DUST〉は国連傘下の組織ですが、非常に自由度が高い組織でもあります。
 理由としては、いくら頻度が増しているとはいえ、そう毎日悪魔事件が起こるわけではないこと。
 それから、あまり厳しく行動を制限すると、“悪魔憑き”はストレスに弱いので、〈ヴィシャス〉化(罪悪感を喪失した、危険で邪悪な“悪魔憑き”になること)の危険性があること。
 加えて、〈DUST〉隊員は正体を隠蔽する必要があることから、カムフラージュのためにも副業を持つことが認められています。

 なので、「職業:学生(通常)」の〈DUST〉隊員とかも、もちろんOKです。

 〈DUST〉に協力してくれる“悪魔憑き”は、まだまだ貴重な存在なので、学生だろうが無職だろうが起業社長だろうが、どんな職業の人でも〈DUST〉はスカウトしているのです。

 そんなわけで、ヒラ隊員ならば、普段はフツーに学校に通い、悪魔事件が発生すれば〈DUST〉から指令を受けて現地へ急行する――そんな日々を送ることになるわけです。

 コンベンションなどで直接「PC全員〈DUST〉の隊員だったら、遊び方が限定されませんか」という質問を受けるのですが、これこの通り大丈夫でございます。

 また、ルールブックには所属組織を〈DUST〉〈セラフィム〉〈フリーランス〉から選ぶことができるようになっています。どうしても〈DUST〉に所属したくないプレイヤーは、フリーの立場を選ぶことも可能ですよ。

 ただ、基本的には〈DUST〉に所属して遊ぶことを推奨しています。なので全員とまでは言わないまでも、プレイヤーの半分ぐらいは〈DUST〉に所属しているほうがいいでしょうね。

 なにせ特典や権限など、便利な要素も多いですから(笑)。

 ちなみに荒事が予想される事件現場には、「DUSTコート」と呼ばれる全身を覆うコートを着用して行くことが通例となっています。
 これは、隊員のプライバシー保護のためと、ある程度の防御力を有すること。また一般の警察官が見てすぐ〈DUST〉メンバーだとわかる点などの意味があります。

 その中でも、プライバシー保護は重要な要素。いかに強靱で強力な“悪魔憑き”でも、守らねばならない生活もあれば、弱点となる家族や友人がいますからね。悪党に正体がばれるのは避けたいところです。

 その点、DUSTコートを着ていれば、外見的な特徴は画一化され、個別認識は難しくなります。さらにサングラスやマスク、フードなどで顔を隠せばより完璧ですね。

 しかもDUSTコートは変身しても破れない! さらに全防御力を+1してくれる! ステキ!

 というわけで、変身すると身体が大きくなって服が破れてしまうクレイモアやヴォージェのような“悪魔憑き”にとっては、大変ありがたいコートでもあるのです。


 ……まあ、コートの下はやっぱり服全損しちゃうんだけどね(笑)。



 ともあれ、こうして〈DUST〉隊員は普通に日常生活を送りつつ、必要に応じて姿を隠しつつ現場へ急行する、ということになります。
 そのため、日常の中から事件が始まったり、巻き込まれたりするシナリオ展開もあるかもしれませんね。

 
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 世界観を変える、という話になれば、避けて通れないのがこれ。

「“悪魔憑き”の存在は、世間に公表されているのか」というもの。

 『デモンパラサイト』では、“悪魔憑き”の存在は隠蔽され、世間一般には知られていない存在でした。
 世界観を変えるとなると、ここを大きく転換し、「“悪魔憑き”は一般人も知っている存在とする」という設定変更を行うのが一番に思い浮かぶところです。


 ところが、『パラサイトブラッド』では採用しませんでした


 『デモンパラサイト』のよさは、世界観が現代日本そのままで遊べるというところ。
 特殊な設定は極力少なくし、初めて遊ぶ人にとって少しでも負担を減らそうと工夫したところにあると考えています。

 ところが、“悪魔憑き”の存在が一般人も知っている世界となると……それはもう、現実世界からは完全に遊離した、異世界になってしまいます。
 なので、『パラサイトブラッド』でも、「“悪魔憑き”は世間から隠された秘密の存在」という設定は継承しています。


 ただし、時間は流れ、悪魔事件の頻度も上がってきています。
 そのため、このままでは“悪魔憑き”の存在が世間に知れ渡るのも時間の問題。
 ということで、日本をはじめ、各国では“悪魔憑き”関連の法律などの制定を始めつつあります。

 〈DUST〉の使命は、こうした法整備が整うまで悪魔事件を闇から闇へ葬ること、という部分もあるのです。

 ゆえに、〈DUST〉には大きな権限が与えられていますし、正体を隠すべく副業を持ったり、DUSTコートと呼ばれる制服が存在したり、場合によってはマスクなどで顔も隠すことになります。

 秘密裏に活動しなければならない――その点は、前作である『デモンパラサイト』と同じ。

 しかし〈DUST〉に所属するPCならば、事件を隠蔽したり、一般人を遠ざけることも難しくありません。
 ときには豪快に変身し、迅速に〈ヴィシャス〉を倒すほうが事実隠蔽には役立つこともあるでしょう。

 そのあたりが〈セラフィム〉とはまた違った楽しみ方のできる部分なのです。

 昨日の続き。

 『パラサイトブラッド』で新しくなったのは、世界観だと昨日は書きました。
 その話題の中でも、いろいろ気になる点はあるでしょう。

 我々制作サイドも、どこを新しくして、どこを追加して、どこを変えずに新作とするのか――という点は非常にもめました。非常に難しいところですからね。

 で、結局結論として導き出されたのが、世界観とプレイヤーキャラクター(PC)の立場の変更でした。

 これならば、ゲームシステムは大きく変えなくても、ゲームの遊び方や雰囲気は大きく変わる。
 しかも、その気になれば以前と同じ遊び方もできるし、ミックスしても遊ぶことができる。

 ということで登場したのが、新組織〈DUST〉なのです。

 『デモンパラサイト』では、PCが所属する組織はNGOセラフィムでした。
 セラフィムはNGO、すなわち非営利非政府組織であり、ボランティア団体です。なので、常に金がなく、権力もないというナイナイづくしの貧乏組織でした。
 もちろん、僕はそこが気に入っていたんですが(笑)

 もうここを一気に反転させることにしたのが、〈DUST〉です。

 〈DUST〉は、日本が大量に出資して、国連が設立した“悪魔憑き”対策組織です。
 そのため、資金力はセラフィムとは雲泥の差。
 しかも国家権力+国際的な影響力を持つため、社会的にも非常に強力です。

 なにせ、〈DUST〉の隊員は、ヒラでも警察の警部待遇小隊長なら警視です。
 警部って叩き上げの警察官が巡査から始めてかろうじて定年までにたどり着けるかもしれないギリギリの階級です。警視なんて警察署長レベルですからね。

 警察官を顎で使える権力を持つ〈DUST〉。うーん、恐ろしい(笑)。

 なので、『パラサイトブラッド』では、警察を使って一般人を避難隔離するなどして、町中で堂々と変身することができます。検問や非常線を張ってもらったり、情報収集を頼んだりと、わりとやりたい放題。

 しかも予算が潤沢だから、電柱を折ったり車投げたりしても、〈DUST〉が補償してくれます
 なので、気がつけばどっちが悪者かわからない破壊が繰り広げられることもあるのが『パラサイトブラッド』のおもしろいところでしょうか(笑)。

 もともと爽快感のあるシステムだった『デモンパラサイト』ですが、『パラサイトブラッド』になってますます豪快&爽快になりました

 遊べる日まで、あとわずか!
 楽しみに待っていてくださいね!

 ひとまず景気よく最初の3日は毎日更新!
 実は初日の更新が遅くて、同じ日に2回更新になってしまったのは内緒だ。

 で、『デモンパラサイト』を遊んでくれていたみなさんにとって気になる点と言えば、『パラサイトブラッド』になってどんなところが新しくなったのかが気になるところではないでしょうか。

 R&Rさんの記事などを読んでもらえれば、いろいろ変わったり新しくなった点について書いているわけなのですが、ここでもせっかくなので軽く触れていきましょう。

 まず、ルール部分ですが、実はほとんど変わっていません
 シンプルなルールや、衝動を蓄積させての振り直しなど、根幹をなす部分はほぼそのまま。

 ほぼ、と書いたのには理由があって、厳密には微調整されているからです。
 副作用が発生するタイミングが整理されたり、衝動ゲージの追加分が5段階方向へ長くなったとか、かつて寄せられた不満点や要望などを加味したり、バランスを見直したりといった部分ですね。

 そのほか、数値やバランスなども再調整。
 ほとんど使われなかった特殊能力や、明らかにバランスのおかしかった特殊能力を修正し、使い勝手をよくしたり、逆に適切な強さにしたりと細かく手が入っています。

 そんなわけで、『デモンパラサイト』をずっと遊んでくれていた方々にとっては、ほとんど違和感なくプレイできると思います。


 じゃあ、なにが新しくなったんだよ、という言葉はごもっとも。


 一番大きく変わったのは、実は世界観です。
 時間は、『デモンパラサイト』の基本ルールブックから数えて8年が経過
 その間に、いろいろと事件も起きました。

 その影響で、対悪魔事件用の組織が国連によって結成され、特に設立に尽力した日本にも数多くの支部が作られることになったのです。

 この組織こそが、悪魔事件対策機関〈DUST〉です。

 プレイヤーキャラクターは、基本的にこの〈DUST〉に所属する隊員となって、頻度が増してきた悪魔事件を解決するべく活躍することになるのです。

 この〈DUST〉がいろいろすごいんですが……詳しくは最新のR&R69号を読むか、次の更新を待っててね!

 ボチボチ更新していきまーす!
 イベントやコンベンションに行くと、よく受ける質問がこれ。

「なぜタイトルが『パラサイトブラッド』に変わったんですか?」というもの。

 まあ、理由はいろいろあるんですが、一番端的なところでは「2ndエディションとかIIとかつけたくなかった」というものでしょう。

 『デモンパラサイト』を受け継ぐ『パラサイトブラッド』ですが、やはりその基礎コンセプトである「誰にでも遊びやすい」「初めてでも遊びやすい」という点は絶対に変えたくなかった部分。

 そうすると、タイトルに「2nd」とか「II」とか入っていると、「続編だから難しそう」「予備知識が必要なの?」というイメージが持たれそうだったので、それを避けたかったというのが最大の理由です。

 つまり、まったくの新作として、新鮮な気持ちで手にとって欲しいというコンセプトなのです。

 もちろんタイトル決めるときはもめました。もう何度も何度も会議を重ね、一時はタイトルのことを考えただけで憂鬱でした(笑)。

 そもそも『デモンパラサイト』ってタイトルが、覚えやすくてわかりやすい、いいタイトルだったからなー。
 ぐるっと一周回って、「もう『デモンパラサイト2』でええやん」と誰かが言い出す始末(笑)。


 そんな中、いろいろボツ案はありましたが、個人的に印象に残っているのは、「パラサイトドライブ」
 一時結構有力候補に挙がっていたのですが、秋口ぎぐるの「まるで引きこもりが自分探しの旅に突然出かけるみたいなタイトルっすね」の一言でボツ決定(笑)。むしろ彼の書くそのタイトルの小説が読んでみたい(笑)。

 その後、タイトルに関しては何度も悩ませられることになるわけですがね……リプレイとか小説とか。


 まあ、そちらの話はまた別のネタとして使わせてもらうとして。


 最後に『パラサイトブラッド』に決まったときは、意外にあっさりと決まりました。

 案外、物事が決まるときってのはそんなものかもしれません。


 確かに『デモンパラサイト』の2ndエディションという位置づけではある『パラサイトブラッド』ですが、ぜひこれを機会に新鮮な気持ちでプレイしてもらえればと思っています。
 以前は結局、『デモンパラサイト』を遊ぶ機会がなかった人も、ここから一緒に遊んでもらえれば、これまた最高ですね!


 いろいろ工夫も凝らしましたので、ぜひ楽しみにしていてください!
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